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起業で失敗してしまう原因とは?生存率を高めるためにすべき3つのこと

起業をするハードルが下がり、昔と比べると起業に対するコストもかかりにくくなりました。

この記事を読んでいる方の中には、

「起業したいけど失敗したくない」

「起業で失敗するときの情報が知りたい」

「起業したはいいけど、事業があまりうまく進まない」

という方も多いのではないでしょうか?

今回は、「起業してからの事業の生存率」や「起業で失敗する原因」、「生存率を上げるためにすべきこと」について、解説いたします。

起業した後の生存率とは?

事業年数生存率
1年後40%
5年後15%
10年後6%
20年後0.3%
30年後0.02%

起業するうえで最初の一年が一番大切な時期になります。

信用もなければ、ノウハウもない中で一年を過ごすのはどれだけ大変なのかが表の数字に表れています。

営業に行っても最初は相手にされないことが多くあります。それを何度も繰り返したり、多くの人から理解されない中、お金の心配をすることもあるでしょう。

周りに事業を周知されるまでの一年間で半分以上の事業が諦めます。

起業してからの生存率を見てみると、1年間で60%の起業が廃業を余儀なくされていることがわかります。

また、それ以降の生存率も年月が経過するにつれて生存率は低下しています。

会社を長年維持することはそれだけハードルが高いということですね。

では、どんなことに気をつけて起業をすれば良いのか?失敗する原因を見ていきましょう。

起業で失敗してしまう原因

一年目の起業での失敗が多いなか、どのような原因で失敗しているのでしょうか?

多くの原因がありますが、主な3つの原因をご紹介します。

市場のリサーチ不足

1つ目は市場のリサーチ不足です。

扱っている商材やサービスがどのようなターゲットにニーズがあるのか?

競合は強すぎないか?を特定する前に開業をしてしまうと、ビジネスを思うように拡大させることができません。

牛肉や豚肉などの肉質の良いことで知られている地域に有名なステーキのチェーン店が出店しました。

例えば、飲食店の事例で解説しますね。

有名なステーキのチェーン店が海外に進出しました。日本では豚肉へのこだわりで女性客からも人気のお店だったのですが、海外進出した地域はイスラム教徒が多く、宗教的に豚を食べることができないというリサーチをおろそかにしてしまったあまり、開店からわずか半年で廃業になりました。

ターゲットが誰か?をリサーチするときは入念な事前調べが重要です。

事業計画が甘い

2つ目は事業計画が甘いことです。

初期投資の回収目処や毎月の固定費などを鑑みるとどのくらいの売上を確保しなければならないのか?

資金計画は特に事業計画の中で入念にシミュレーションをする必要があります。

コロナ禍のなか、ニーズの変化、価格の変動など、予想もしない変化が起きます。

そのために変化に対応できる余裕のある事業計画を作ることが大事です。

初期投資や事業へのコストがかかりすぎる

3つ目は、初期投資のコストをかけてしまうことです。

計画通りに行かないような変化があったときのために対応できる資金が必要です。

初期投資にコストを掛けることで変化に対応できずに失敗に追い込まれてしまいます。

まずは、最低限の初期投資でテスト運用をしてみて、市場環境や今後、どのような変化が起きる可能性があるのかを吟味して、勝負ができそうなタイミングで事業に投資を行うことをおすすめします。

生存率を上げるためにやるべきこと

失敗する3つの原因をご紹介いたしました。

では、起業の失敗を防ぎ、生存率を高めるためにはどうすれば良いのでしょうか?

結論としては、「競合調査をする」「事業計画を立てる」「初期投資を抑える」の3つがポイントとなります。

順番に解説していきますね。

競合調査を実施する

まずは業種、商材によって、市場も違えば、販売方法も変わってきます。うまく行っている競合相手がどのようなやり方で上手く行っているのかを知ることが大事です。

そして、市場はどのようになっているのか?

あまりに競合相手が多いと立ち行かなくなります。

ただ、ここで諦めずに年齢層や価格帯のターゲットなど、そして、販売方法などを更に検討して、新たなニーズを見つけることが出来るかもしれません。

事業計画を立てる

起業をするためには、銀行や融資などの協力、その他の多くの人の協力が必要です。

そのために、起業を行う上でどのような事業を行うのか内容を分かりやすく提示するのです。事業計画をしっかりと作ることで事業が継続できるかどうかが全く変わってきます。事業計画を作る上で大切な項目を解説いたします。

事業の目的・理念

どのような人たちにサービスの提供を行いどのような社会を実現したいという、事業に対する情熱や気持ち、目的というものがあることで、それに基づいた計画と行動によって、多くの人に共感を得ることができます。そして、協力者たちが現れ、事業が社会に受け入れられていくのです。

事業の概要

事業の中心となる商材やサービスを明確にすることで事業計画の方向性が決まります。

わかりやすく明確にすることが大事です。

自社の特徴・強み

競合相手を研究し、他社にない自社だからできる強みや提供できるサービスをもつことで競合相手に対して有利に事業を進められます。

提供する年齢層や価格や品質、販売方法など同じ商材でもやり方は多くあります。

もちろん、事業を行いながら強みや特徴を伸ばしていくことも大事な要素です。

どのような強みや特徴を伸ばしていくのかをしっかりと把握していることです。

市場環境の分析

商材に対して市場があるかどうかだけではありません。市場に対するニーズの形態や競合相手の内容などからどのようなニーズがあるのか?視点を変えることで、誰も気づかないニーズがあることが多くあります。

起業し事業計画を作る上で競合相手の分析と同じくらい大切な要素です。

そして、コロナ禍のなか、市場環境も大きく変わりました。外食産業や衛生製品など、大きな変化がある昨今、どのような市場環境になっているのか、今後の変化はどの様になるのかを把握することです。

マーケティング戦略

業種、商材によって、市場も違えば、販売方法も違います。

提供するサービス・商材やターゲットが現実とずれていないか、どんなに良い製品やサービスでも、ここがしっかりと分析出来ていないと大失敗になります。

パソコンをあまり使わない年齢層の高い方々向けにインターネットの販売は向きません。

テレビやラジオを使った販売の方が効率がいい面があります。

平均所得の低い地方で高級品を販売しても瞬く間に立ち行かなくなります。

このようにどの市場に対してどのようなアプローチをするかで事業の存続が決まってくるのです。

自社の商品を知ってもらい、購入してもらうためにもしっかりとマーケティング戦略を考える必要があります。

仕入先や生産方法など

材料の質を落とさないためにコストを払う。しかし、それ以上に安く質の良い材料がある可能性もあります。

そして、安くて質のいい材料で品質を保った生産方法を確立することが大事です。

常により良い質の高い製品を生み出し、利益を生む仕組みを保つことです。

売上予測・販売計画・損益計算予測

売上をどのくらいあげていくのか、原価はどのくらいになるのか、売上を確保するため市場にどのくらいのアプローチが必要なのか、販売方法も売上が上がっていく中で変わっていきます。

それに伴うコストはいくら必要なのかなど、これまでの事業計画の項目から計画を立てます。

そして、コロナ禍や変化が多くあり、計画通りに行くとは限りません

売上が下がってもどのくらいまで下がっても大丈夫なのか?

どのように計画を立て直すのかも考える必要があります。

ほぼ、計画通りに行かないのが現実です。

資金計画

いくら、利益があっても、資金が足りているかどうかは別問題です。

初期投資の返済期間、返済に充てられる資金をどのくらい持っているのか?

急な変化にどれくらい持ちこたえられるのか、

コロナ禍の影響もあります。売上計画と資金計画は事業計画の肝です。

数字を常に考えながら、事業を考えていかなければなりません。

売上計画と同じくらい重要な要素です。

初期投資と事業コストを抑える

ITによって事務コストが非常に抑えられるようになりました。

事務や経理の人件費が大きく抑えられる様になったのです。

起業し始めはなるべく余計なコストを抑えることが大事です。

しかし、経理や顧客管理などの事務処理にも追われます。

しかも、そのために事務の人を雇ったり、会計士や税理士を雇うコストを支払うのは難しいです。

仕方なく、自分で事務仕事や経理の仕事に従事することになると肝心な業務が疎かになりかねません。大事な業務に投入する時間とエネルギーを消費してしまいします。

しかし、会計アプリのマネーフォワードやFree!を活用することでレシートの保存などの経理が効率的に行えるのです。

そのほかにも便利なアプリやソフトなどをうまく使うことでコストを抑えることが出来るのです。

自己資本内でアプリ開発をするには?

既存アプリではなく、事業のために新しくアプリを開発する場合どのように初期コストを抑えれば良いのでしょうか?

アプリを開発する際に、機能を最低限に絞って開発を進めたり、モバイルアプリではなくWebアプリから開発を始めることで格段に初期費用を抑えることができます。

自己資本内でのアプリ開発の相談はこちら

投資家の融資をもらってアプリ開発をするには?

アプリ制作の初期コストを抑えると、開発後に新しい機能の追加を依頼する可能性があり、継続費用が発生することがあります。

継続費用を抑えるために、あえて最初から初期費用を掛けてしまい、逆に継続費用を抑える開発も手です。

投資家や銀行などの融資を得るためには、上で解説した競合調査や事業計画などの資料を持って依頼を行いましょう。

まとめ

いかがでしょうか?

起業の失敗の原因は、「市場のリサーチ不足」「事業計画が甘いこと」「初期費用のコストが高いこと」でした。

生存率を高めるためには、「競合分析」「資金計画」「アプリ利用・開発」を行いましょう。

特に、アプリの利活用は、起業の失敗か成功かの勝敗を左右するようになりました

起業時のアプリ運用については、事前に専門家に相談することをお勧めします。

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