キャッシュレスとは、現金以外で支払う決済全般のことです。
クレジットカード、デビットカードの他にSuicaなどの電子マネーやスマホを使うQR決済、振込や口座引き落としまですべてを言います。
2018年春に経済産業省が提唱した「キャッシュレス・ビジョン」を追い風に、2020年のコロナの影響で現金離れが進みキャッシュレスの利用金額は年々増えています。
経済産業省は、キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目標としています。経済産業省は、2021年のキャッシュレス決済比率を算出し、支払い方法の32.5%となったことを発表した。
今後も消費者側としても、企業側としても決済手段として浸透していくキャッシュレス決済。
今回はキャッシュレスの種類や、現金との使い勝手の差をまとめました。
また、企業側として、キャッシュレス決済を導入する側からのメリット、デメリットもご紹介します。
キャッシュレスのメリットとデメリット
キャッシュレスのメリット
・現金不要
・支払いが早い
・ポイント還元
・支払い内容が分かる
現金払いと比べると、カードやスマホを端末にかざすだけなのでスピーディーな決済が出来ます。
現金では貯まらないカード会社独自のポイントが貯まる点も魅力です。
支払った内容が分かるので、家計簿代わりにもなります。
キャッシュレスのデメリット
・不正利用の可能性がある
・使いすぎる恐れがある
・年会費や分割払いの時は別途お金がかかる
・災害時などでは使えない
災害時で使えないなど特にイレギュラーな事態を想定した対応策が必要でしょう。
キャッシュレスの種類
複数のキャッシュレス決済サービスを決済の種類と、特徴でまとめました。
決済に使用するモノとして、クレジットカードなど「カードタイプ」と「スマホ」を使うものになります。
スマホの場合は、財布が要らなくなるので身軽になりますが、スマホの充電が切れたり、圏外や通信障害が発生した時は利用することが出来ません。
またカードタイプもスマホもスキミングされてしまうリスクがあり、心配な時は対策が必要です。
・クレジットカード
・デビットカード
・電子マネー(Suicaなどの「交通系」やWAONやnanacoといった「流通系」)
・スマートフォン決済(QR/バーコード決済、Apple Pay、Google Pay)
キャッシュレス決済後の精算方法は3つです。
・前払い
・即時払い
・後払い
前払い
先に現金を交通系や流通系カードにチャージしておく方法です。入っている金額しか使えないので使いすぎを防ぐことが出来ます。
しかし、事前に機械やレジなどで入金する手間がかかります。
即時払い
デビットカードのように支払いと同時に銀行口座から引き落とされます。残高がないと支払いが出来ません。
後払い
クレジットカードのように、指定日にそれまで利用した金額をまとめて指定口座から引き落とされます。現金を使わないので、知らない間に使いすぎてしまう可能性があります。
キャッシュレス決済を提供するメリットとデメリット
キャッシュレスは政府の追い風もあり、今後利用者や利用金額は益々増えていくことが予想されます。
一度キャッシュレスのスピーディーで簡単な方法を知った消費者は、その後も支払い方法にキャッシュレス決済を選ぶことでしょう。
また外国人観光客も元々キャッシュレス決済は身近なので国内客、観光客を含めてキャッシュレス決済が使えるかどうかが、その商品を購入を決定するポイントになる可能性があります。
ここでは、キャッシュレス決済を導入し運営する側からのメリット、デメリットの話をします。
運営側のキャッシュレスのメリット
・支払い業務の時間や手間・ミスが減る
・現金を触らないので、衛生的
・売上管理がある程度は、ネット上で簡単に出来る
・防犯対策
・客単価が上がる可能性がある
・来店顧客が増える可能性がある
運営側のキャッシュレスのデメリット
・サービス申込時には届け出や審査が必要な場合がある
・機械を導入する時に初期費用が発生する場合がある
・決済時手数料がかかる
・売上金の現金化に時間がかかる
・インターネットを利用するので、通信障害や停電、災害時は使えない
導入することによって、来店数や客単価があがることが期待出来る一方で、決済時には毎回一定の手数料を運営側は支払うことになります。
導入する際には、毎回の決済手数料や初期費用、入金までの期間などを複数のキャッシュレス決済業者に確認し最も自社にあったキャッシュレス決済方法を導入することが大切です。
また消費者側は、金額によってキャッシュレス決済方法を無意識のうちに使い分けています。
例えば比較的高価な時は、セキュリティー面で安全とされるクレジットカード。コンビニなど単価の低い場合はスマホ経由でのキャッシュレス決済などです。
どのキャッシュレス決済方法を導入するかは、自社で扱っている商品や単価なども考えると選択肢がみえてくるかもしれません。
総括
クレジットカードなど昔から身近にあったキャッシュレス決済は、最近はスマホのみで決済が終わるQRコード決済など種類がどんどん増えています。
キャッシュレス決済を導入する際は、メリットとデメリットを比較し、自社に会ったキャッシュレス決済方法を選択して下さい。