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オンライン採用のメリットデメリット

コロナ禍のため、多くの事業所がオンライン採用の利用をするようになってきています。
オンライン採用は求職者と直接会うことがなく、また、会社を訪問することもなく、採用が決まることがあるため、採用される方も採用する方もともに不安になることがあるようです。
オンライン採用で本当に必要とする人材を確保することが出来るのでしょうか?
オンライン採用にはどのようなメリット、そして、デメリットがあるのでしょうか?
このような中で、オンライン採用で実際に成果を上げている事例もあります。
オンライン採用のメリットデメリット、そして、事例をご紹介いたします。

オンライン採用 のメリット

コロナ禍のため、人と接することなく、採用活動を進めなければならないため、
オンライン採用で採用活動を進める会社が増えています。
オンライン採用によって、どのようなメリットがあるのでしょうか?
主な3つをご紹介いたします。

業務効率化・コスト削減

オフライン採用の今までの採用活動は企業説明会や面接のために会場を予約し、受付や運営、そして、資料などの準備が必要になります。一回の企業説明会や面接だけでも、それなりに手間やコストがかかります。また、遠方での企業説明会や面接を行う必要もあります。優秀な人材を集めるために膨大な手間やコストを今まで必要としてきました。ところが、オンライン採用は企業説明会や面接の会場を設置することもありません。そして、遠方に行く必要もありません。また、資料の印刷も必要がなく、手間などの大幅にコスト削減が出来ます。そして、オンラインで個別に対応することもできるので、効率や成果が下がることなく、業務効率化とコスト削減ができるのです。

遠方へのアプローチ

今まで、広範囲の人材を得るために遠い地域での企業説明会が必要でした。オンラインはインターネットがつながる場所であれば、どこでもアプローチが出来ます。場所を問わず、アプローチが出来るのは大きなメリットと言えるでしょう。

差別化ができ、ミスマッチな人材が減る

応募者の求める情報をしっかりと配信し、どのような会社でどのような人材を求めているのかが応募者に理解され、共感されることによって、会社の求めている人材が遠方でも応募してくるようになります。

オンライン採用 のデメリット

オンライン採用は効率やコスト面で大きなメリットがあります。しかし、直接、人同士が会わないためにデメリットがあります。デメリットを理解し、どのようにデメリットの補足を行うかが重要になってくるのです。

応募者とお互いに詳細な雰囲気が分かりづらい

オンラインでの面接はお互いにお互いの雰囲気や詳細な部分が伝わりづらい点があります。そのために誤解も生まれる可能性があり、オフラインでの面接では、本来あり得なかったコミュニケーションの行き違いや緊張が生まれる可能性もあります。音声や画像を確認し、背景や雰囲気など、詳細な点に気を使い、質問内容も工夫を必要とします。

オンラインでのコミュニケーションに不慣れ

オンラインでのコミュニケーションが苦手な方も居るので、アイスブレイクなど、お互いに緊張を解く工夫も必要です。お互いに誤解がないように話をするために緊張してしまうこともあります。お互いにうまくコミュニケーションをとるためにジェスチャーを大げさにいれたり、背景の雰囲気を明るくしている会社もあります。本来、面接などのオフラインでも緊張するので、リラックスしてコミュニケーションがとれるよう心がけましょう。

通信状況に左右される

オンラインでの採用は通信状況に左右される恐れがあります。必ず、お互いの通信状態が良いとは限りません。求職者の通信環境が悪いこともあります。また、会社の通信状況が悪くなることもあります。このような状況も考えて、企業説明会や面接の準備を行い、トラブル時の対応の準備も必要です。

応募者への準備に配慮が必要

オンラインでの取り扱いが応募者が必ずデジタルの取り扱いが良くわかるとは限りません。操作に不慣れな方への配慮が必要になります。オンラインアプリのインストールや操作の方法、IDやパスワードの入力など、慣れていない方は戸惑うこともあります。フォローや配慮をしっかりと行うことで企業イメージのアップにもなります。

一度も会社に来たことがない人を採用する不安

採用された方が一度も会社を訪れたこともないということはお互いに不安となります。そして、採用する方も新入社員が会社の雰囲気が分からないで、本当に会社を続けることができるのだろうかと同じように不安になります。また、新卒者は初めて働く会社がどのような会社か分からず、入社まで過ごすのは不安です。
このようなことで、大事な人材が離脱することもあります。
それを防ぐためにも、場合によっては、一度は会社訪問することでお互いを知る機会となり、安心できるのかもしれません。

オンライン採用 の工夫による成功事例

オンライン採用には効率アップのメリットがありながら、対面で伝わりにくいデメリットがあります。このようなメリットがある中で実際にオンライン採用はどのように行われているのでしょうか?
コロナ禍のためオンライン採用に切り替えて、成果を上げることができた3つの事例をご紹介いたします。

オンライン説明会と座談会の事例

新型コロナウイルスの影響を受け、新卒採用活動にも大きな影響があり、採用活動に大きな変更をせざるを得ない状況の中、近年増えつつあるオンライン採用を新卒採用活動に取り入れ、当初予定していた目標人数をコロナ禍でも、採用することができた岡山の中小企業の事例をご紹介いたします。

大手の会社ではコロナウイルス流行以前からオンライン採用が実施されていましたが、岡山の中小企業でオンライン採用活動をしていた会社は多くはありませんでした。オンライン説明会の告知は新卒採用メディアを利用しました。学生も合同説明会に参加できないため、新卒採用メディアから情報収集を行いました。紹介ページには常に最新の説明会情報を掲載していました。早い時期にオンライン説明会にシフトしたことで、例年と変わらない数の学生に説明会に参加があり、エントリーシートの提出数は例年よりも多くの提出となりました。

問題点として、オンライン説明会はどうしても会社の雰囲気が伝わりにくい傾向があるため、できるだけ弊社のオフィスがどのような空間で、どのように働いているのかを学生に感じてもらえるような工夫として、オフィス案内ツアーをオンラインで行いました。
iPhoneのカメラで、執務スペースやカフェスペースを紹介しました。
また、フリーアドレスやテレワークなど弊社の働き方についても説明を行い、
オフィス案内ツアーによって、学生の惹きつけができたと感じました。

説明会の後に座談会を行い、少しでも学生の不安やわからない点を解消しようという目的で実施しました。例年であれば学生の就活の悩みや質問は、合同説明会や説明会の質疑応答で解消してきましたが、2021卒はそれが難しい状況でした。
そして、座談会で盛り上がったのはオンライン面接で学生が気を付けるポイントについての話が盛り上がり、カメラ目線でいることや口角を上げるように意識すること、話を聞いているときに頷きをすることなどオンライン面接で気を付けるポイントの話が特に学生たちが興味を抱いたようです。

このような中でコロナ前までの採用活動と比べると学生たちの変化を感じました。
今まで以上に会社のビジョンを重視する学生が増え、コロナのような危機に耐えられる将来性のある会社かを重視している学生が増えました。コロナ禍の大学の授業もオンラインが多いため、オンライン説明会に抵抗なく学生たちが参加します。また、逆にリアルの会社説明会参加に抵抗を感じる方がいるのでオンライン説明会が有効であるようです。
そのようなこともあり、オンライン説明会では、会社のビジョンやコロナ禍での事業戦略を普段よりも話すように意識しました。
このようにオンライン説明会をしたからこそ多くの学生さんと縁があり、目標人数を採用することが出来ました。

オンライン採用に切り替えて、採用成果と効率ともに大幅にアップの事例

コロナ禍のため、早めにオンライン採用に切り替えて、採用成果が大幅にアップした人材・情報サービスのクイックの事例をご紹介いたします。
2月半ばから3月以降は、コロナウイルスの感染拡大により、大人数の選考を自粛せざるをえなくなりました。2月後半に予定していた直前のインターンシップは中止になり、
3月〜5月にかけて例年30〜40回開催していた説明会もすべて中止になりました。
就活イベント参加も数件予定していましたが、こちらもすべて出来なくなりました。
そのために対面での採用活動を自粛すると社内決定した時点で、すぐにWEB開催でのオンライン採用に意識を切り替えました。
今まではオフラインで一度で済む説明会を理解しやすいようにコンテンツを「会社理解」「仕事理解」「魅力の発信(先輩社員登壇)」「選考方法」を目的ごとに分けて、発信しました。
更に同時に、若手社員の座談会映像と仕事シーンを取材した映像もお送りしました。
適性検査は、説明会の映像を視聴いただいた方に、後日、WEBで受検いただく方式にしました。
短い時間で、会社の魅力を伝えながら、同時に選考もする必要があったので、この段階からマネージャーにも選考参加していただき、選考人数が増えた分を、時短で対応するいおうにしました。
今までのグループ面接という1工程を丸ごと省略し、1次面接からいきなりマネージャーに選考をお願いすることで、選考効率も大幅に上がりました。最初からマネージャーが面接することで、今まで1次と2次の2回に分かれていた選考を、1回の面接に集約することができました。学生さんにとっても、他社の選考との兼ね合いのなかで、早い段階で合否が明確になるのは悪いことではなかったと思います。
WEB選考では、弊社が強みとしている、来社したからこそ感じられる、働く社員の雰囲気の良さなど、感覚的な魅力を伝えることができません。そして、仕事・企業理解も、短い時間のなかで伝えきるには限界があります。また、選考過程での離脱増加が心配だったために早く選考を進めました。WEB面接は1回の時間が短く、来社も不要なので、面接スケジュールをどんどん組んでいき、進められる人からどんどん選考を進めました。
もう一つは、全てではないですができる限り、選考が終わったその場で合格を伝え、次回の面接予約を済ませるようにしました。面接の過程で志望度が高まってくるケースも多いので、一人でも多く、次の段階につなげられるように、このようなかたちで取り組みました。その場で次回の予約をとることは、離脱防止のほか、これまでメールや電話で1件1件スケジュール調整をしていた業務の負荷軽減にもつながりました。
そして、少しでも良い結果になればと思い、最終面接のときだけは、オフラインのときに毎回していたように、面接前のアテンドを行いました。接続のトラブルを防ぎ、学生さんに万全の態勢で、リラックスして悔いのない面接をしてもらうためです。
オンラインに切り替えて、採用成果は過去最高になりました。2021年度は、昨年対比で145%の採用数を達成。結果的に今年度の採用は大成功することができました。
おかげさまで例年以上にハイレベルな学生さんにたくさん出会うことができたため、採用枠を当初予定よりも少し拡大したほどです。

オンライン採用のコンテンツ活用によって企業理念との共感

徹底した「理念共感」と「学生目線」を貫くオンライン化によって採用実績を大きく伸ばしたアイ・ケイ・ケイホールディングス株式会社の事例をご紹介いたします。
オンラインの採用活動・就職活動は効率的ではあるんですが、学生さんにとってはなかなか会社の雰囲気や内容が分かりづらい点があります。
多くの学生さんに弊社のことを理解してもらうために、毎週金曜日の昼12時からインスタライブを行っています。企画としては社員や採用担当者がどんどん学生さんからの質問に答えたり、就職活動や仕事に関するメッセージを伝える場として活用しています。
また、オンラインインターンシップも毎週欠かさず開催しています。対面でのコンテンツのオンライン版に加え、学生さんからの希望があったコンテンツの職種体験、企業理解系から就活準備ノウハウまで幅広いコンテンツを学生さんの希望に合わせて作成し続けています。
これだけのコンテンツをキープするために、社内にいる魅力ある人物、そして、発見した自社の魅力やコンテンツを見つけ、学生さんの希望に沿った内容で展開することで、楽しんでもらうこともできています。おかげで、弊社の魅力はやはり「人」と「寄り添い」であると確信しました。弊社の場合、採用基準は能力重視ではなく人柄、理念への共感を大切にしていますので、全ての接点は弊社が求める「ジリツ(自律・自立)、ソウゾウ(想像・創造)、ジンザイ(人材・人財)」とは何かを、インスタライブやオンラインインターンシップを通して、多くの学生さんたちに伝える場として理解しています。
そして、オンラインにしてから学生さんが場所を問わずインスタライブやオンラインインターンシップに参加してくれるようになり、結果として2022年卒では全国から応募が集まり、過去最大のエントリー数となりました。
また、学生さんたちの質もとても優秀で、弊社の理念に対して高い共感を持った、求める人財の内定者の皆さんとご縁を持つことができました。

まとめ

今までのオフライン採用とオンライン採用に違いがあるため、どこの会社も最初は戸惑いながら、採用活動を行い、試行錯誤の結果、これまで以上の人材がオンライン採用によって、集まっています。オンライン採用は遠方でも事業の考えに共感を与えることで全国から人材が集まってきます。そして、コストを抑え、効率が良いため、多くの会社が取り組んでいます。これからも多くの会社がオンライン採用によって、採用活動を進め、採用の成果を出していくことになるでしょう。

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