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「DX化が大事だとは聞くけど、そんなにお金も人材もかけられない。」

「自社にエンジニアがいないからDX化するのは厳しいだろう。」

DXについて、そのようなイメージをお持ちではないでしょうか?

DXと聞くと、莫大なお金や時間、エンジニアなどのプロフェッショナルといったリソースがないと実現できないと考える方も多いです。

しかし、そんなことはなく、DXは手軽に始められることもたくさんあります。そこで今回は、比較的簡単に始められるDX事例をご紹介します。

DXとなると、つい距離をおいてしまうという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください!

DXへのハードルは高いと思いがち

DXと聞くと、
「難しそうだから…」
「人材不足で余裕がないから…」
一歩踏み出せない方が少なくありません。
しかし、DXについてあまり難しく考えなくても大丈夫です。

新しいアプリを使ってみたり、snsを活用してみたりするのもDXの一例です。
全社規模の改革を目指すと資金も時間もかかってしまいますが、部分的にDX化するのはそれほどコストもかかりません。

また、自社にエンジニアなどのDXに詳しい人材がいなくても、DXを支援するサービスが増えてきています。低予算・短期間で取り組めるものもありますので、手軽に挑戦できるようになりました。

今回は、成功事例を交えて、比較的簡単にDXを実現した事例を紹介していきます。

小売・飲食業

小売・飲食業のDX化のポイントは「集客」です。集客ができないとビジネスが始まらないのが小売・飲食業。集客をDXで効率化することにより、売上の増加や顧客満足度の向上を期待できます。

手軽に利用できるサービスを導入し、集客に成功したDX事例について以下の2つをご紹介します。

キャッシュレス集客の事例

関東の中華料理チェーンの日高屋は、2019年にpaypayを導入し、売上の増加と業務効率化に成功しました。

導入前はほとんど現金支払いであったという日高屋。社長の青野氏は、「これからはキャッシュレスを導入しないと客足が減る」という考えのもと、役員を説得してキャッシュレス化に踏み切ったといいます。

売上が前年比90%台であった時期も、paypayのキャンペーンで前年比104%まで上がったこともあったのだそう。また、現金決済ではレジにかかる時間が平均26秒だったところ、paypay決済なら約12秒と、業務の効率化にも繋がりました。

今では売上の10%以上がpaypay決済が占めており、「日高屋へ行くならpaypayを入れないと」という顧客も出てきているそうです。

最近では、財布を持ち歩かなくなったという方もいるほど、キャッシュレスは一般的になってきています。もしまだキャッシュレス化をしていないのであれば、これを機に検討してみてはいかがでしょうか?

参考(P):https://paypay.ne.jp/store-case/restaurant/3052_hidakaya/

LINE集客の事例

黒毛和牛をリーズナブルな価格で提供する「やきにく倶楽部」は、月に500件ほどの電話対応に課題を抱えていました。電話予約の対応には、言葉遣いが丁寧でサービス内容を熟知するスタッフが対応する必要がありました。電話が繋がりにくいと機会損失による売上の低下にも繋がりかねません。

そこで導入したのが、LINE予約とAIスタッフさゆりです。電話対応の役割をDXによって効率化しようと試みたのです。

・LINEの友達追加のQRコードをテーブルに設置
・留守番電話にLINEからの予約を案内するメッセージを登録
・友達追加のドリンク割引や無料などの特典を提示

これらの施策により、LINE経由の予約受付数も増加。電話での対応数が、従来の半分以下にまで減少したのだそうです。

顧客からも、「気軽に予約できるようになった。」という喜びの声があがっており、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

年配の方でも多くがLINEアプリを使っているほど普及しているLINEアプリ。集客のツールとして活用するのは、店側にとっても顧客にとっても手軽で馴染みやすいのが魅力的です。

参考:https://www.linebiz.com/jp/case-study/yakinikuclub/?field_case_category_industry_target_id%5B7496%5D=7496

製造業

製造業におけるDX化のポイントは生産性向上です。以下では、AIを活用することによって商品の検査効率を上げ、生産性向上を成功させた事例をご紹介します。

AI外観検査の事例

墨田加工株式会社は、プラスチック加工品などを製造する会社です。多くの時間と労力を要していた検品を、AIで処理することにより、大幅な生産性工場に成功しました。

導入前は、検査員2名が3日間かけて約4320個の商品を目視で検査していました。そこにAI外観検査を導入し、目視検査の時間が36%減ったとのこと。

事前に用意していたデータもなく、社内でプログラミングができる人材もいなかったにも関わらず、導入期間が70日で費用が15万円。結果として年間で約60時間の検査時間の縮小に成功したのは、小規模ながらもDX化に成功した一例であると言えます。

AIを活用すると聞くと、莫大な費用と専門的な知識が必要と思ってしまいますが、この事例では、低予算でもAIを導入することに成功しています。AIだからといって遠いものだと考えすぎず、導入にかかるコストも含めて検討してみるのをおすすめします。

参考(P9):https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/AIguidebook_gaikan_furyo_FIX.pdf

物流業

物流業のDX化のポイントは人材不足を補うことです。従来は属人化していた業務をAIを活用することで人材不足を補うのに成功した事例をご紹介します。

AIによる配車管理の自動化による省人化の事例

住宅設備機器を扱う橋本総業株式会社は、配車業務の属人化による担当者の業務量や負荷の増加に課題を抱えていました。その課題を改善するため、AIが自動で配車を行うシステム「LYNA自動配車クラウド」を活用。

それまで行っていた紙の注文書の振り分けや地図を見て場所を確認する作業が自動化され、配車にかかる時間を大幅に短縮できたといいます。また、配車スタッフが6名から2名にまで減少し、効率化されたことによって車両台数も3割の削減に成功。

このように、従来は手作業しか手段がなかったところにAIを導入し、業務効率が大幅に改善することもあるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?DXと聞くと難しく感じてしまいますが、実際の事例を知ると、案外身近なものに感じられた方も多いと思います。

集客にキャッシュレスやsnsを活用する企業も一般的になってきましたし、AIを活用した事例も低予算・短期間で実現しており、意外と取り組みやすいものも多いです。

今までDXに積極的ではなかった方も、今回ご紹介した事例を元に自社で活用できることはないかどうかをぜひ検討してみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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