ここ2、3年の間で、従来のオフライン採用からオンライン採用に切り替える企業もだいぶ増えてきました。
実際に始める際、どのように進めるべきか、どのようなポイントを押さえておいたら良いのか、分からないまま試行錯誤で進められている事業所も多いです。
そして、オンライン採用はこれまでのオフライン採用と違い、特に決まった形式がない中で成功している会社とそうでない会社に分かれてきています。成功する会社とそうでない会社はどのような点で違いが出ているのでしょうか?オンライン採用で成功するための考え方や進め方の特に押さえておきたいポイントをご紹介いたします。
成功するオンライン採用の3つのポイント
良い人材を集めるためにはなるべく多くの人に会社を知ってもらい、興味を持って、応募まで辿り着けるようにしていく必要があります。それは、マーケティング的な考え方を取り入れ、AIDMAの法則のようにターゲットを決めて、注目・興味・欲求・記憶・行動となるように導いていくように会社の存在を知ってもらい、応募して、入社まで離脱がないようにフォローをしながら、良い人材が集まりやすい採用を行うことがポイントです。
ペルソナを決める
求職者の人物像をイメージしてください。
新卒採用、中途採用や性別など一つに絞る必要はありません。
いくらかのパターンが必要な場合もあります。
男性が多い職場や女性の多い職場もあります。
(年齢)
ターゲットとなる年齢を決めます
20歳代の新卒や若年層
30~40歳働き盛り
50歳の経験豊かな年齢
(性別)
男性、女性の限定がありますか?
(居住地)
遠方、地元のこだわりはありますか?
UターンやIターンも考えていますか?
(専門分野)
どの分野の大学や高校を卒業された方でしょうか?
どのような専門分野でどのくらいのレベルの方でしょうか?
(今までの職歴・役職)
同業種でしょうか?
異業種でも大丈夫でしょうか?
類似の職種はどのくらいの幅でしょうか?
(年収)
今までの年収はどのくらいの方をイメージしていますか?
(タイプ)
どのような性格の方をターゲットに考えていますか?
癒し系のおっとりタイプ・スピード重視・慎重型
(家族)
職種や職場の環境でどのような家族が理想的なのかが変わってきますよね。
例えば、
転勤が多いのでなるべく独り身の方が良い
子供たちや人の面倒を見るので子育てを知っている家族持ち
育児で幼い子供が居ても大丈夫。
(価値観)
仕事やプライベート、人生に対する考え方、事業の中で理念がある場合は理念に沿った考えを持っているのかなど、どのような価値観を持った人を想像していますか?
(ライフスタイル)
休みの過ごし方や家族との過ごし方、趣味などどのようなライフスタイルで過ごしている方を求めますか?
採用導線の設定
いくつかのパターンのペルソナに対して、どのような就職活動を行い、会社を知ってもらい、応募までどのようにたどり着くのかの一連の流れを決めます。ペルソナの行動認識がズレがないように考える必要があります。
認知・興味
ペルソナに対してどのように会社を知ってもらいますか?新卒採用と中途採用では企業説明会とハローワーク、複数のペルソナに対して、それぞれのペルソナの就職活動にアプローチをしていきます。
理解
採用導線の中でも最も重要な点です。会社の独自性や魅力を求職者に理解してもらう必要があります。ペルソナが会社に興味を持ち、理解をするには、どのようなコンテンツが必要なのでしょうか?社員インタビュー、企業理念などのコンテンツを発信します。
検討
応募を検討しているペルソナに対して、接点を持ちます。見学会や相談会、座談会、インターンシップなどのイベントを企画します。
応募
応募をしたいペルソナがどのように応募をしたらよいのでしょうか?
迷うことなく、応募が出来る仕組みになっているでしょうか?
応募を決めてもこの時点が不明瞭だと離脱の原因になります。
WEBマーケテイングの活用
マーケティングの集客と同じようにターゲットとなる求職者に会社の魅力を理解してもらうためにコンテンツを発信します。
ホームページ
求職者は必ず、ホームページを見に来ます。応募する会社がどのような会社なのかを少しでも知りたいためにホームページを使って、会社が発信している情報を確認し、応募するかどうかを検討します。「会社の理念」「事業内容」「スタッフインタビュー」など顧客に対してのコンテンツだけではなく、求職者に対してのコンテンツを載せることで、会社への興味を持ってもらいます。
ソーシャルメディア
ソーシャルメディアを上手く活用することで多くの求職者を集めています。
それぞれのプラットフォームのソーシャルメディアの活用方法をご紹介いたします。
・インスタグラム
インスタグラムは若い世代でよく利用されているソーシャルメディアです。
画像を中心としたコンテンツを表現するのに適しています。社内の写真や雰囲気が分かる画像を投稿することもでき、また、インスタライブで「社内のスタッフの紹介」や「業務内容」などを発信します。リアル感があり、生の雰囲気が伝わりやすいのが特徴です。新卒者などの学生さんなどがよく見ているためにターゲットが新卒者に対して、発信することで多くの方に会社のコンテンツを伝えることが出来ます。
・YouTube
動画を使ったコンテンツに向いているのがYouTubeです。「会社の理念」などを重視する学生も増えてきています。そのため、経営者が動画で伝えることでより、共感を得ることが出来ます。また、「事業内容」や「スタッフインタビュー」などを分けて投稿していると時間がない求職者も分けてみることができ、見る時間がなく放置されることがなくなります。web面接前になるべく、視聴してもらっていると面接時に細かな説明をする必要がなく、要点を踏まえた効率の良い面接もでき、求職者からの質問も出やすくなります。採用活動がよりスムーズに進む事が出来ます。そして、コンテンツの作成は、より見やすく、理解できるようにコンテンツを作成することで採用活動の結果が変わってきます。
そのため、一度作った動画を何度かPDCAで改善をしながら、より良いコンテンツを作成していきましょう。
・LINE
LINE登録をしてもらうことで求職者の情報を得ることが出来ます。イベントの情報発信やチャットによる個別のフォローも可能になるのです。メールよりLINEの方が開封率が高いので、大事な情報を発信するときはお勧めです。しかも、有料プランにはタグ付けが出来るのでセグメントによる発信もできます。採用活動のイベントや告知にもってこいです。
個別に対応もできるので離脱を防ぐこともできます。
オンライン採用 の注意点
オンライン採用は直接会えないためにいくらかの注意点があります。注意点に気を配ることで強みとして、他の会社の採用活動と差をつけることも可能です。
面接時の雰囲気
オンライン面接はお互いの雰囲気が分かりづらく、そのためにお互いが緊張してしまうこともあります。なるべく、アイスブレイクを行い、背景などリラックスして面接が出来るようにすることで、お互いに分かち合えるように面接の雰囲気に気を付けましょう。
質問内容
いきなり、「弊社を選んだ理由は?」「今までの経験を聞かせてください」と言ったような質問をweb面接ですると余計な緊張を与えてしまうこともあります。そして、求職者がweb面接に慣れていないと上手く答えられない可能性もあります。まずは、答えやすい短めの質問をすることで場が和みます。場が和むような質問の中で聞きたいことを聞けるような質問がweb面接に向いていますので、質問の内容も注意が必要です。
情報発信
求職者に会社がどのような会社なのかを理解してもらわないと応募になりません。そのために情報発信が最も大事だとも言えます。短い時間で見れるように短めのコンテンツを多く発信することで会社に対して共感を得ることが出来ます。経営者の企業理念の説明や社員インタビューはもちろん、ソーシャルメディアなどを活用して、情報発信を行います。そして、求職者の相談会でどのようなコンテンツを求められているのかを知ることで次回の採用にも活かすことが出来ます。共感を得ることで会社にとって理想的な人材が集まってきます。
フォローと配慮
オンライン採用はお互いが直接、会う機会があまりないため、オフライン以上にフォローと配慮が必要になってきます。求職者にとって、会社の雰囲気や会社狩りがしづらいと離脱の原因になります。そのため、理解しやすい会社に応募が多く集まります。会社のイメージや入社してからの会社への信頼性を考えて、よりフォローと配慮をすることで入社後の新入社員のモチベーションが違ってきます。コンテンツの情報発信や長期の間が空くときのフォローはもちろん、面接やイベントのときの心遣いを大切にすることでいい人材が集まってきます。
通信状況
通信状況は何があるかわかりません。また、求職者の通信状況も必ず良いとは限りませんので、トラブルに対する対応を前もって考えておきましょう。
まとめ
若い人たちや労働人口が減ってきている近年、優秀な人材どころか求人しても人が集まらず、人手不足になることもあります。そのような中でも良い人材を集め、伸びている会社もあります。マーケティングとソーシャルメディアを活用し、求職者と信頼関係が出来ることで、より良い実績を残す採用活動が出来ています。ぜひ、良い人材が集まるようにオンライン採用を活用しましょう。